カテゴリ:保証人、保証会社でお困りの方必読情報 / 投稿日付:2026/10/02 17:17
個人事業主の賃貸審査で見られる年収は「総収入」|必要な年収の目安と確定申告書のチェックポイント
Tweet個人事業主の賃貸審査で年収として見られるのは、確定申告書の収入金額(売上)の合計です。経費を引いたあとの所得ではなく、売上にあたる金額で家賃を払えるかを判断されます。
必要な年収の目安は、管理費などを含めた月額総額の36倍以上です。ただし、所得が極端に少ない場合や赤字・債務超過の場合は、売上が足りていても審査が厳しくなります。
本記事では、入居審査に強い不動産会社のエース不動産が、確定申告書のどこを見られるのか、家賃別に必要な年収、家賃収入や配当の扱い、元入金(純資産)の確認方法を解説します。
(この記事は、約4分で読めます)
目次
1. 個人事業主の賃貸審査で見られる年収は「総収入」
1.1 収入(売上)と所得の違い
1.2 確定申告書のどこを見られる?
1.3 家賃別に必要な年収の目安
1.4 所得が少ない・赤字のときは注意
2. 家賃収入や株式配当金は審査対象に含まれる?
3. 資産状況にも注意!元入金と債務超過
4. 確定申告書が出せない・足りないときは?
5. まとめ|個人事業主の審査は確定申告書の“準備”がすべて
6. よくある質問(FAQ)

1. 個人事業主の賃貸審査で見られる年収は「総収入」

個人事業主が入居審査で見られる年収は、確定申告書の「総収入」です。この金額が、家賃などの月額総額の36倍以上あるかが審査の土台になります。
✓収入(売上)と所得の違い
「収入と所得のどちらを見られるのか」というご質問をよくいただきます。個人事業主の場合、収入と所得の関係は次のとおりです。
収入(≒売上) - 必要経費 = 事業所得
賃貸審査で年収として見られるのは、経費を引く前の収入(≒売上)の金額です。会社員の「額面の年収」にあたる数字だと考えるとわかりやすいでしょう。
✓確定申告書のどこを見られる?
確定申告書の第一表では、左側の「収入金額等」欄のうち「事業(営業等)」の金額が審査で見られる年収にあたります。その下の「所得金額等」の欄は、経費を引いたあとの所得です。

審査では、申告書の控えを2期分求められることが多いです。電子申告(e-Tax)の場合は、申告書の控えとあわせて受信通知(メール詳細)の提出を求められることがあるため、印刷しておきましょう。
✓家賃別に必要な年収の目安
家賃の目安は、次の2段階で考えます。
・審査の土台:管理費などを含めた月額総額の36倍以上の年収(確定申告書の収入金額)
・通りやすい目安:家賃が手取り月収の3分の1以内
たとえば月額総額10万円の物件なら年収360万円以上、20万円の物件なら年収720万円以上が土台です。家賃ごとの目安は次の表のとおりです。
| 家賃 | 年収の目安 | 月収の目安 |
|---|---|---|
| 5.0万円 | 180万円以上 | 15万円以上 |
| 5.5万円 | 192万円以上 | 16万円以上 |
| 6.0万円 | 216万円以上 | 18万円以上 |
| 6.5万円 | 228万円以上 | 19万円以上 |
| 7.0万円 | 252万円以上 | 21万円以上 |
| 7.5万円 | 264万円以上 | 22万円以上 |
| 8.0万円 | 288万円以上 | 24万円以上 |
| 8.5万円 | 300万円以上 | 25万円以上 |
| 9.0万円 | 324万円以上 | 27万円以上 |
| 9.5万円 | 336万円以上 | 28万円以上 |
| 10.0万円 | 360万円以上 | 30万円以上 |
| 10.5万円 | 372万円以上 | 31万円以上 |
| 11.0万円 | 396万円以上 | 33万円以上 |
| 11.5万円 | 420万円以上 | 35万円以上 |
| 12.0万円 | 432万円以上 | 36万円以上 |
| 12.5万円 | 456万円以上 | 38万円以上 |
※一般的な目安です。保証会社ごとに属性別のルールが異なる場合があります。
独立して間もない方は、さらに余裕を見て、家賃を月の所得の5分の1程度に抑えるのが実務上の目安です。なりたての方が審査に通るコツは、個人事業主・フリーランスの賃貸審査|落ちた時の対処法と通るコツで詳しく解説しています。
✓所得が少ない・赤字のときは注意
土台の判定には売上が使われますが、所得がまったく見られないわけではありません。売上が多くても、経費を多く計上して所得が極端に少ない場合や、赤字の場合は、審査が厳しくなります。
節税のために所得を小さくしていると、「家賃を払い続けられるか」を疑われやすくなります。大手の管理会社の物件では、所得や納税証明書まで細かく確認されることもあります。
赤字決算や開業2年以内の場合の対策は、個人事業主・フリーランスの賃貸審査の記事でまとめています。
2. 家賃収入や株式配当金は審査対象に含まれる?

家賃収入や配当金は、原則として収入には数えてもらえません。賃貸審査で見られるのは、あくまで本業の事業収入です。
ただし、家賃20万円を超えるタワーマンションなどの高級物件では、収入が基準に届かないときに、資産を示すことで審査を有利に進められることがあります。具体的には、株式・債券・外貨・不動産の権利証などです。
家賃の支払いが厳しくなっても、資産を売却して現金を用意できるという証明になるためです。資産を示す書類は、証券会社の取引残高報告書や登記事項証明書など、第三者が発行したものを用意しましょう。
※エース不動産の実務上の傾向です。資産をどこまで評価するかは保証会社や物件によって異なります。
審査に通りやすくするコツは、動画でも解説しています。
3. 資産状況にも注意!元入金と債務超過

債務超過(元入金がマイナス)の状態だと、賃貸審査はかなり厳しくなります。利益が黒字でも、借入が資産を上回っていると支払い能力を低く見られるためです。
元入金は、事業の資産から負債を引いた金額で、事業の純資産にあたります。
元入金 = 資産 - 負債
・資産:現金、預金、売掛金、車両や機械などの事業用の財産
・負債:銀行からの借入金、買掛金、未払金、預り金など
たとえば資産300万円・負債200万円なら、元入金は100万円で「資産超過」です。資産200万円・負債300万円なら、元入金はマイナス100万円で「債務超過」になります。
元入金は、青色申告決算書の貸借対照表で確認できます。申し込む前に債務超過でないか確認しておきましょう。
※白色申告の方は貸借対照表を作らないため、預貯金の残高や借入の状況で支払い能力を説明することになります。
4. 確定申告書が出せない・足りないときは?
まずは前年分の確定申告を済ませてから申し込みましょう。確定申告をしていないと収入を証明できないため、審査では無職と同じ扱いになります。
確定申告書が1期分しかない、または収入が基準に届かない場合は、次の書類で支払い能力を補えることがあります。
・業務委託契約書(法人から仕事を請け負っている場合)
・前職の源泉徴収票(独立後も同じ仕事をしている場合)
・納税証明書・課税証明書
・預金の残高証明書、または通帳のコピー(家賃の2年分以上が目安)
収入を実際より多く見せるなど、事実と異なる申告はおすすめしません。発覚すると契約できないだけでなく、保証会社に履歴が残ることがあります。
書類ごとの使い方は個人事業主・フリーランスの賃貸審査の記事、収入証明がない場合の考え方は収入証明がない場合、賃貸の審査はどうする?で解説しています。
5. まとめ|個人事業主の審査は確定申告書の“準備”がすべて
個人事業主の賃貸審査は、確定申告書の数字で判断されます。会社員よりも審査のハードルは高めですが、見られるポイントを知って準備すれば、審査に通る可能性は上げられます。
審査で見られる年収
・年収として見られるのは、確定申告書第一表の「収入金額等」の事業の金額(≒売上)
・土台は、管理費などを含めた月額総額の36倍以上の年収
・通りやすいのは、家賃が手取り月収の3分の1以内
・独立して間もない方は、家賃を月の所得の5分の1程度に抑えると安心
売上以外に見られること
・所得が極端に少ない、赤字の場合は審査が厳しくなる
・家賃収入や配当金は、原則として収入に数えられない
・家賃20万円を超える物件では、株式や不動産などの資産が評価されることがある
・元入金がマイナス(債務超過)だと、審査はかなり厳しくなる
申し込む前にやること
・確定申告書の控えを2期分そろえる(e-Taxなら受信通知も印刷)
・確定申告をしていなければ、先に申告を済ませる
・青色申告決算書で元入金を確認する
・収入が足りなければ、業務委託契約書や預貯金の証明で補う
・物件は、年収の36分の1以内の月額総額で選ぶ
審査に通るコツや必要書類、審査に落ちたときの対処法までまとめて知りたい方は、個人事業主・フリーランスの賃貸審査の記事もあわせてご覧ください。
「毎月黒字だから大丈夫」「税金対策で赤字にしているだけ」という事情は、審査ではくみ取ってもらえません。審査に出す前に、確定申告書や資産の内容を第三者の目線で確認しておくことが大切です。
エース不動産は年間約720件の入居申込みを扱っています。確定申告書の数字や資産の状況をうかがったうえで、審査に通りやすい物件と保証会社を一緒に考え、必要書類の整え方までお手伝いします。
「自分の年収で借りられるか不安」という方は、申し込む前にお気軽にエース不動産へご相談ください。
6. よくある質問(FAQ)
管理費などを含めた月額総額の36倍以上が土台です。月額総額8万円なら年収288万円以上、10万円なら360万円以上が目安です。年収は、確定申告書の収入金額(≒売上)で見られます。
年収として見られるのは、経費を引く前の収入(≒売上)です。ただし、所得が極端に少ない場合や赤字の場合は、売上が足りていても審査が厳しくなることがあります。
原則として、収入には数えてもらえません。家賃20万円を超えるような高級物件では、株式や不動産などの資産を示すことで、支払い能力の裏付けとして評価されることがあります。
2期分を求められることが多いです。独立1年目などで1期分しかない場合は、業務委託契約書や前職の源泉徴収票、預貯金の証明で補えることがあります。
収入を証明できないため、審査では無職と同じ扱いになります。まずは前年分の確定申告を済ませてから申し込みましょう。申告の方法がわからなければ、税務署の窓口で相談できます。
通らないとは限りませんが、審査はかなり厳しくなります。元入金(資産-負債)がマイナスだと、支払い能力を低く見られます。家賃帯を下げる、預貯金や連帯保証人で補うといった対策を考えましょう。
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この記事の監修者![]() 若井 直也 業界歴 10年 | 株式会社A-S(エース不動産)代表取締役。 大手出版社→ゲーム開発会社で経理及び経営管理に従事。 その後大手不動産会社(アパマンショップ)で1年で店長まで上り詰め、独立。 創業2年目で、大借金を負い、保証会社のブラックリスト入り。 同じ経験をした人を救うべく、保証会社と不動産賃貸事業の複合業態を自社で始める。 そこで培ったノウハウを、YouTube、TiKToK、BLOGを通じて展開。 中小企業庁及び東京都知事の「経営革新計画」で本施策の認定を受理。朝日新聞社のマイベストプロ(専門家紹介サービス)賃貸審査突破の専門家として随時掲載。賃貸審査が通るための情報を日々配信。 動画登録者数は35,000人超え。自社非公開物件の会員数は25,000人を突破。 |
















